IKEA リュディガー・ユングブルート

IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣

IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣

つまり、家具は高価で代々受け継ぐものであり、従って家具を所有するのは一部の富裕層に過ぎなかったのが、経済成長で一般の層にも広がり、そうした人向けに安価で買い換えのきく家具を供給したことが成功であろう。値段をデザインする、というのはそういうことだろう。そして北欧というプラスイメージを最大限使っている。中間層の成長といい、なんだかんだ言っても社民党政権の恩恵といったところか。日本でどの程度浸透するか、興味深いところだ。当方、不器用で買い主に組み立てさせるIKEAの家具は激しく不向きだ。ところで、手元のIKEAのカタログでは、肉団子についているジャムは「リンゴベリー」となっている。本書で言う「こけもも」だろうか。「こけ」という語感が日本人にあわないということか。どうせなら訳書もカタログの用語にあわせたら。