2007-04-30 アキレス将軍暗殺事件 ボリス・アクーニン 読んだ本 アキレス将軍暗殺事件 (ファンドーリンの捜査ファイル)作者: ボリスアクーニン,沼野恭子,毛利公美出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/02/27メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (23件) を見るおもしろい。すばらしい。まわりの将校たちがただの小物だったり恩師をあっさり死なせてしまったりはちょっと残念ではあるが、ドイツのスパイやら英雄がたくらんでいたナポレオンばりの計画とか、それを阻止せんとする宮廷の陰謀と、そんなこととは無関係に貫かれようとするファンドーリンの正義感のむなしさを描く謎解きの章である「第2部 アキマス」の迫力と来たらどうだ。ブリュッセルの笛吹き男を描いた「リュカロン弁護士」はそれだけで一編の短編小説たり得る。すばらしい。日本人マサの描き方はやはり気に入らないが。