動物保護運動の虚像 梅崎義人

動物保護運動の虚像―その源流と真の狙い

動物保護運動の虚像―その源流と真の狙い

アングロサクソンが地球をリードしていくためには有色人種の人口増加と経済発展を妨げねばならぬ、そのためにはゼロ成長だ!というのがローマクラブで、動物保護運動はその流れで行われている、というのがこの本の趣旨。その陰謀がどこまで貫徹されているものかはともかく、該当生物が絶滅に瀕しているかどうかの科学的なデータはおかまいなしに、有色人種が関わり特に日本が主な標的になるとなると、理屈もなしにアメリカの政治力で押し切ってくる。銃を使わなくともとれる赤ん坊アザラシを殴って脳死状態にし血抜きしたのを「撲殺」とウソを触れまわり、緑色のペンキをかけて保護色を台無しにし、イヌイットの社会を崩壊させる。アリョート人がオスのオットセイがハーレムをもつ前に間引いていたのを禁じ、結局オス同士が激しく争って傷つき繁殖率が低下して資源が減る。南部アフリカではゾウが増えているのに密猟が絶えない東部アフリカと一緒にして象牙取引を禁止する。アメリカ沿岸での混獲は無視してはるかに少ない日本の公海アカイカ流し網漁をつぶす。混獲を認めないとして母船式サケ・マスをつぶし、自国のサーモンを日本に輸出する。そしてキャンペーン用動物としてのクロマグロだ。マグロは日本いじめの切り札なのだ。ゼロ成長の陰謀と動物権者たちの連携がどこまでかはともかく、これ以上、人種差別主義者のアングロサクソンのいいようにさせておいてはいけない。