光源氏が愛した王朝ブランド品 河添房江

光源氏が愛した王朝ブランド品 (角川選書)

光源氏が愛した王朝ブランド品 (角川選書)

和の紫の上、唐物の末摘花と明石の君、そして似合う明石の君とかえって取り合わせが珍妙(毛皮・秘色の器・唐紙など)な末摘花のコントラスト。源氏物語における「唐物」の位置付けを通して、平安貴族の唐物趣味をたどる。公的な「晴れ」のものとしての位置付けでだからこそふさわしい使い方が大切で、女三の宮の空疎さを際立たせる効果も生んでいる。