復讐するは我にあり 佐木隆三

復讐するは我にあり (文春文庫)

どうしたらここまで悪に徹することができるのか、という印象だ。被害者はまさか、という思いで簡単に騙され殺されてしまったのだろう。教誨師一家も次女以外は初めは信じていたわけで。新聞や年賀状などから個人の事情をつかみ、弁護士や大学教授を名乗って信頼させるという手口。いったん信頼したらそのまま信じてしまうという心理をつかんでの犯行。いやいや。