下町ロケット 池井戸潤

下町ロケット

下町ロケット

技術力のある中堅企業「佃製作所」の特許を狙った大手企業の汚い法廷戦略。それを乗り切った後、「宝の持ち腐れ」ロケットエンジンの根幹技術の特許をめぐる超大手企業「帝国重工(三菱重工か)」からの申し入れ。特許買い取りから使用許諾と大手としては社の方針を曲げて折り合っていったらそれがこの会社「佃製作所」ときたら納入させろと。帝国重工の大手らしい嫌らしさと官僚臭さ、そして大がかりな舞台装置まで準備しての特許買い取り作戦の一方、佃製作所社内はごたごた。社長の夢ばかりおって社員はどうなる、というやつだ。ところがそうした若手たちがやはりプライドがあって、紆余曲折がありながら、最後はハッピーエンド。銀行の嫌らしさを白水銀行(住友?)の支店長たちに、金融マンの理想像を出向の経理部長に投影しているか。