日本政治史 北岡伸一

日本政治史 -- 外交と権力

池田・佐藤時代は近代日本で珍しく外交が内政に反映しない時代であり、実は日本の政治は外交への対応で動いていたのだ、という主張のもと、幕末から明治・大正・昭和と主に中国・ロシア・イギリス、そしてアメリカとの関係を叙述していく。アメリカは伝統的に中国と結んで日本に対峙してきた、というくだり。そう言えば、現在、アメリカ国民の間で、重要な関係は日米ではなく米中なのだそうだ。外交音痴ということではやっていけないし、本来、日本の政治家は外交中心だったはずなのだ。自覚と奮起を期待したいが。