検察の正義 郷原信郎

検察の正義 (ちくま新書)

検察の正義 (ちくま新書)

ロッキード事件の成功体験から汚職捜査の手法にしがみつき、そのまま政治資金規正法違反へと展開しようとして行き詰った巨悪狙いの特捜検察。それに対し、「長崎の奇跡」は、著者の公正取引委員会での経験をふまえ、公共工事の談合を一掃しようという目的から、中小地検が起こした。「空中戦」と「歩兵戦」、「サッカー型フォーメーション」など、これは、リーダー論、組織論としても読めるのかもしれない。