限界集落株式会社 黒野伸一

限界集落株式会社

限界集落株式会社

有能だが人間的にやや難があったエリートビジネスマンが祖父のムラの再生に向けて立ち上がる。ビジネスモデルを構築し、集団化を推し進め、当然ながら起きる反発は、やがて伴侶となる女性に代表させて。農業体験に来ていた3人の若者が、田舎は都会の吹き溜まりではなく、本当に追い詰められてきていたこと、町役場の嫌味な役人など、それぞれのキャラクターがきちんとテーマを掘り下げていく役割を担っていて、実によくつくられていると感じた。実際には、こんなご都合主義に成功することはありえないのだろうけれど、それぞれの限界集落で、なんとかしようという取り組みは行われているのだろう。