真夜中の五分前side-A,B

おしゃれで、切なくて、しみじみとする小説だ。物語がしっかりしている。仕事、思い出、現在。上司、オーナー、仕事先、恋人、もと恋人の父親、夫、そして友人、アルバイト。多彩な登場人物が自然に必然性をもっておさまっている。この作者の小説は初めて読んだが、他の作品をぜひ読みたくなる、という気になった。この手の小説はあまり読みつけていないせいで、点数が甘いのだろうか。そんなことはないと思う。結末は、やや想像の範囲といってもいいけど。しかし、双子というのはそういうものなのか。『裸者と裸者』の時にも感じたが。そういうものなのだろう。歴史を3回繰り返す偶然か。

真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A

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真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B

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