2005-08-27 ベルカ、吠えないのか? 古川日出男 読んだ本 ベルカ、吠えないのか?作者: 古川日出男出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/04/22メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 190回この商品を含むブログ (382件) を見る太平洋戦争から、ベトナム・アフガン・チェチェンと続く戦争やを背景に、犬の系統とそれを翻弄する人間の都合から、人間の身勝手さ理不尽さを犬の視点から描いている、と言えようか。以前、漫画青年誌(『ビッグコミック』だったか)にも旧ソ連の軍用犬開発の話があったが、実際、本格的に行われていたのだろう。構想は広大だし、創造性も豊かだが、ちょっと観念が先走っているような。古川日出男の作品は初めて読んだが、やや読みづらい。メキシコの「ルチャ・リブレ」のエピソードは、個人的には、経験者と自称する人を知っているので、興味深かったが。