センセイの鞄 川上弘美

センセイの鞄

センセイの鞄

これは、いい。40近い決して若くない女性と高校時代の国語のセンセイだった男性。年齢相応に年を取っておとなになっていった小島の存在が趣味のいいバーやらおつまみやらで、それがまたサトルさんの店のお酒やおつまみを引き立たせ、うむ、いい。思わず途中で『古道具中野商店』を借りに県立図書館に向かってしまったくらい。なかったけど。前3冊で川上弘美を見限らなくて本当に良かった。よかったのは「22個の星」。読み進むうちにどんどんよくなっていくので、3作目を挙げるのは変かもしれないけど、早いうちに、ああこれなら読める、と安心できた。