日本の怨霊 大森亮尚

日本の怨霊

日本の怨霊

はじめは、期待外れというか、井上内親王早良親王に対する本人の思い入れをつづり、怨霊の存在を感じることは日本人古来の本来の受け止め方であり、目に見えないものを恐れる心が失われたことが殺伐な現代につながっていると強弁している姿勢に辟易したが、読まされている?うちに、まあ、いいか、という感じになってきた。万葉集の編者を「春原五百枝」(五百枝王)とする推論は、興味深く読めたが。