日と月と刀 上・下 丸山健二

日と月と刀 上

日と月と刀 上

日と月と刀 下

日と月と刀 下

恥ずかしながら実は丸山健二は初めて。ずっと敬遠していた。室町時代を舞台に、超自然な力に護られているとしか考えられない主人公の、守護代屋形での事件、倭寇の留守拠点での日々、大津波五重塔での不思議な日々、将軍暗殺計画、そして父の敵との巡り合いと父との再会、逃走。登場する芸術至上の琵琶法師の語りのように、一文が長く、太字で記された文は、調子を変え、強調して読み方にリズムを付ける。一気に読み切った、と書きたいところだが、あまりの波乱万丈に途中で少しくたびれて休憩を入れた。変なものを読んでしまった、いい意味で。