源氏と坂東武士 野口実

源氏と坂東武士 (歴史文化ライブラリー)

源氏と坂東武士 (歴史文化ライブラリー)

在地武士たちの調停者として迎えられた京武者が、留住するうちに貴種性が薄れ、在地武士と競合するようになる。そうした事態の解決が、源義朝だったが、平治の乱で敗死。千葉・上総・三浦などにとって、佐竹・新田などの源氏庶流の動きや平家の家人の伊藤や相模を任された大庭、清盛の妹婿となった下総藤原氏などと対抗する必要があったそのとき、頼朝の挙兵があった。内裏大番や滝口などのネットワーク「一所朋輩」を通じて人脈や教養を積み、乳母・烏帽子親のネットワークにも注目している。