一揆と戦国大名 久留島典子

一揆と戦国大名 (日本の歴史)

一揆と戦国大名 (日本の歴史)

由緒・身分というものがキーワードのようだ。▽村や町の成立と、村の成員としての資格「村ツケ」をめぐる訴訟など、由緒を求める動きと人は必ずどこかの成員でなければならないという意識(「第二章 百姓の内と外ー村と人々」)、▽別の主人の被官を召抱えることの禁令(「第四章 家中と国家ー領国の仕組み」)、▽天皇などに由緒を持ち権力から相対的に自立を主張していた商工民がいつか大名権力に由緒を切り替えて御用商人としての生き残りを図る(「第五章 都市と都市民」)、▽祖先崇拝など家の成立(それにより一向宗曹洞宗が地方に広がる)(「第六章 戦乱に生きる」)。そのほか、京都と関東との戦乱が連携している(北条早雲の堀越御所襲撃と細川政元明応の政変)ことなど。