奥さまは愛国 北原みのり・朴純梨

奥さまは愛国

奥さまは愛国

自分の見たいもの・聞きたいものだけを見て聞いて、ということに尽きてしまうのだろうけれど、従軍慰安婦はウソ、という言説の背景に、日本人慰安婦もいた、彼女たちは声をあげなかった、そして彼女たち(日本人慰安婦)と自分たちは違う(自分もその状況になったら慰安婦になると言う人物も出てくるし、論理上、そうでなければ、慰安所の存在との整合性がつかないわけだが、さすがに売買春肯定を「慰安婦ウソ」と同程度に声高に叫ぶ女性は出てこない)ということなのだろう。帰れと言っても、生活基盤ができている以上、不可能であるのだが、日本国内に居住させてやっている、という意識が強烈にあるのだろう。だからこそ、居住のきっかけが、強制連行であってはならないのだ。